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紫綬褒章受賞・萩尾望都先生 ポーの一族

萩尾望都先生の「ポーの一族」が好きです。確か、萩尾先生は少女マンガに初めてSFを持ち込んだ漫画家さんだと聞きました。文学的なモノローグ、永遠の時を生きる運命を持ったヴァンパネラという一族、彼らに惹かれ、それぞれ人生を変えられてしまうキャラクターたち…。

 

当然のことながら、この漫画の中だと老いて死んでいく人間たちに共感します。不気味だ、異質だと恐れながら、彼らの不変性に憧れてやみません。人間でありたかった主人公エドガーの、それでも自分が生きる理由の全てであった妹・メリーベルとの絆は、悲しくも非常に美しい。

 

吸血鬼にとどまらず、不死について描く事で、読む人間に否応なく死について考えさせる作品は数多くありますが、その中でもわたしはこの作品が一番好きです。